・明治大正の文豪。代表作に『舞姫』『ヰタ・セクスアリス』『雁』『高瀬舟』など。
・少年のころから頭脳明晰。20歳という最年少で東京大学医学部を卒業し、陸軍軍医になってからも東大出身者の中でトップだった。
・23歳のときに軍隊衛生学研究のために、ドイツ留学。イギリスで神経症になった夏目漱石とは対照的に、海外生活を楽しみ、恋人も作った。
・27歳で帰国すると、恋人エリーゼが日本へ追っかけてきたが、国へ追い返す。この女性が『舞姫』のエリスのモデルである。
・55歳ときに陸軍生活から引退すると、その後は宮内省に務め、61歳まで仕事を続けた。明け方の2時、3時まで執筆にあてたサラリーマン文人だった。
・医学、文学と分野を問わず論争マニアだった。「医閥とは何だ」という論戦では鴎外は「医閥とは何だとは何だとは何だ」というタイトルで再反論の論文を書いた。
・海外でも通用するようにと、初孫を「真章(まくす)(Max)」と命名。ドイツ留学中の師、マックス・フォン・ペッテンコーフェルからとった。
・口髭をたくわえていかにも軍人といった風情で貫禄があるが、全く泳げないという一面も。
森鴎外の名言
「世間の人は性欲の虎を放し飼いにして、どうかすると、その背に騎って、滅亡の谷に落ちる。自分は性欲の虎を馴らしておさえている」
〔参考書籍〕